2016年9月22日、ベーリング海峡付近の最後の海洋観測点での作業を終え、「みらい」は北極海を背に (イメージ写真)、日本に向けて走り出しました。
航路上では大気観測や表層海水の連続観測などは続けますが、海中の多層採水やプランクトン採取、海底の泥採取、漂流ブイの投入、係留系の回収・設置などの大掛かりな海洋観測は終了です。
北極海での海洋観測点数 148、採水点数 85、プランクトンネット点数 68、採泥点数 23、漂流ブイ投入数 2、係留系回収数 5、係留系設置数 8、多種多様な観測を実施しました (図1)。
北極海では迫りくる海氷によって、観測計画や航路の変更が余儀なくされましたが、何とか海氷を避け、広範囲の観測を実施することができました (図2)。船長・アイスパイロットをはじめとする乗組員の方々のお陰です。
また、研究者・観測技術員の努力と奮闘により、質の高いたくさんのデータを得ることができました。これらのデータをもとに、変わりゆく北極海の姿とその変化を引き起こすさまざまな要因を明らかにし、今後の気候変動研究に貢献する成果を挙げていきたいと思います。