八戸を出港したみらいは、北極海を目指し北海道の数百キロ西側を北東に向かって航行中です。出航当初の船酔いブームも去り、船内は来る観測準備に大忙しです。最初の観測点に到着するのは日本時間の8/30。本日は水槽の設置作業が行われました。
5つある水槽は、海洋生態系を根底から支える植物プランクトンや微生物の活動を実験的に調査するためのものです。それぞれの水槽で異なる目的があり、北極海の光合成活動、炭素や窒素循環、そして将来の温暖化・酸性化が進んだ環境下での彼らの挙動について調べる実験が行われます。
寒い北極海で水槽からあふれた水が凍って甲板作業に危険を及ぼさないよう、みらい甲板部のみなさんが立派な囲いを即席で作ってくれました。船員さんは、私たち研究者が安全かつ効率的な観測ができるよう、調査環境を整えてくれる頼もしい存在です。
文責:藤原周(JAMSTEC)