北極海では発生する雲は、ほとんどが北極層雲と呼ばれる霧のような雲です。

海氷が減少することで北極層雲とは異なる雲の発生頻度が増加していますが、それでもほとんどがどんよりとした曇り空です。長期間の航海で晴れ間が見えないと徐々に気が滅入り始めます。

しかし、約10日ぶりに北極海では貴重な晴れ間を見ることができました。

霧のような北極層雲が無くなり、久しぶりの太陽光です。北極海では珍しい上層雲も見えます。

2016-29-2

みらいの前方では、きれいな虹が出ていました。
周囲には海氷が浮かぶ状況で虹が出るという珍しい組み合わせです。

2016-29-3

今航海では、オーロラや海氷など北極海らしいものをたくさん見ることができましたが、北極海らしくないものを見るのもなかなか良いものです。

みらいはこれから北上しつつ、観測を行います。北極海での観測も残り1週間です。

国立極地研究所
国際北極環境研究センター
特任研究員 佐藤和敏