このところ太陽がさっぱり出てきません。

快晴だったのはもう一週間も前の9月3日。それ以来、空はほとんど曇りっぱなし。霧が立ち込めたり、雨が降ったり、昨日(9月9日)は雪が降り続きました。

夜も星空を見る機会がありません。しかし(もちろん)、みらいの周辺には人工の光はありません。

季節は夏から秋へと移りましたので、北極圏でも真夜中は真っ暗になります。晴天の真夜中は驚くほどたくさんの星を見ることができます。

写真は8月31日の0時頃に撮影した星空の写真です。みらいのレードームの後ろ、南西方向に広がるのは天の川です。日本では都会の光でなかなか見られない天の川がとても明るく見えます。

2016-28-2

ここで少し解説を。天の川をはさんで右側の明るい星がベガ(おりひめ)、左側の明るい星がアルタイル(ひこぼし)です。

この写真の画角からはちょっと切れていますがデネブを加えると夏の大三角となります。

ところで、この写真は普通のデジタル一眼レフカメラと普通のズームレンズで撮影しています。感度もISO4000といまどき普通。

と、ここまで聞くと船で撮影したことのある人は、あれ?と思われるかも。この写真は長秒撮影といって30秒シャッターを開いて撮影しています。

レードームはカメラと一緒に揺れるのでブレないとしても、たいてい星はくるくると輪を描いたように写ってしまうはずなんです。

このときはみらいが驚くほど揺れなかったので、まるで地上で撮ったかのように写ったのでした。

尾関俊浩(北海道教育大学)