海洋研究開発機構の竹谷です。

海観測とは別に、出港直後から、様々な大気化学物質のオンライン測定および、サンプリングが始まっています。竹谷は大気観測装置(計9台)の保守も含め、大気物質サンプリング(4種)を行っています。

対象となるのはガス成分ではO3(オゾン)、CO(一酸化炭素)、CH4(メタン)、CO2(二酸化炭素)、NO2(二酸化窒素)、エアロゾルでは粒径分布に加え、ブラックカーボン(BC)など各種成分の測定やサンプリング(下船後分析)を行っています。

2016-22-1

北極海上での大気物質のデータが少なく、それらのデータを取得する必要があります。各種装置達は船の一番上の部屋汎用観測室にしっかりと固定され、外から大気を各装置に送り、粛々と測定をしています(揺れがもろにくらう場所なので、揺れが激しい時は竹谷的には長時間、居られません)。

さらに屋外にもエアサンプラーやMAX-DOASといった装置も設置されています。出港時の揺れ(トリプル台風)で自分が装置のスタートボタンが押せないかもという状況でしたが(ほぼダウン)、何とかスタートさせました。現在も、順調にデータ取得中です。

よいデータが取れることを願っています。

(追記)

船舶上における大気サンプリングに関する成果については、以下のプレスリリースも御覧ください。

船舶を利用した北極海上でのブラックカーボン粒子の高精度測定に世界で初めて成功