「みらい」は耐氷能力を持った船ですが、砕氷船ではなく、氷海域では海氷の分布に注意して航行しなければなりません。

このとき、活躍するのがアイスパイロットです。アイスパイロットは氷海域の航海の経験者で、北極航海では必ず乗船してもらい、氷海域の安全航行を手助けしてくれます。

2016-24-1

今回のアイスパイロットは、カナダ沿岸警備隊の砕氷船で一等航海士の経験を持つ Dukeさんです。

Dukeさんは、観測プランの立案にも相談にのってくれます。衛星画像で入手する海氷分布を参考に、「こういう風が吹くとあんな氷が来るからこの海域は観測が難しいだろう」「明日になればこちらから風が吹いて氷が向こうに行くはずだ」などアドバイスをくれます。

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只今、まさに氷海域を航行中。アラスカ州のバロー岬沖に海氷が分布しており、そこを越えなければ観測海域に到達できません。ブリッジでは緊張が走ります。どうかこの海域を安全に越えられますように。

JAMSTEC 西野