Footprint

さて、北極に行くとなると「オーロラは見える?」と「ホッキョクグマは見られる?」という2つの質問をいただくことが多いのですが、オーロラについては先日ご紹介したとおりです。

しかしホッキョクグマは?

残念ながら「みらい」は氷を避ける船ですので、ホッキョクグマが数多くいる氷とはあまり縁がありません。しかし過去には、氷の上のホッキョクグマや、泳いでいるクマと遭遇したことはあるそうです。

今年も、ホッキョクグマそのものを見ることができなかったものの、その痕跡をみることができました(この先、少しだけ血なまぐさい写真がありますので、その手のがどうしてもダメという方はご注意を)。

海氷に残された足あとと、食事の痕跡

先日、氷に囲まれた海域を通り抜けている際、ズームレンズに目を凝らして探してはいたものの、ホッキョクグマをみることはできませんでした。しかしなんとなく、「どこかにいるのではないか?」という雰囲気がしていたところ、上の写真のような足あとと遭遇しました(写真は船長提供)。

北極でこれほどの足跡を残す生物といえばホッキョクグマしかいません。いや、なかなかの貫禄です

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もう一つ遭遇したのがこちら、氷のうえに捨て置かれたアザラシの骨と、血のあとです。左に血の広がっている場所はホッキョクグマとの壮絶な戦いのあとです。

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右に残されたアザラシの骨をズームしたところがこちらの写真です。見事に骨だけ。細かい部分は時折飛んでいる鳥が食べたのかもしれませんが、とにかくこの北極では一片残さず食べなければ生き抜くことはできません。

生命の痕跡となかなか会えない北極ですが、ときにはこうした自然の営みが垣間見えることもあるのです。

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なんとかホッキョクグマの写真が撮れればと、デッキで長い時間探していましたが、ついに見ることはできませんでしたので、こちらのアンカレッジ空港で撮影した写真でご容赦願えればと思います。