西野茂人

海の中の粒子を集める

2017年9月2日、アラスカ州バロー岬沖の海中に1年間沈めておいた装置を回収することに見事成功しました。 その装置は、セジメント・トラップと呼ばれ、海中を沈降する粒子を円錐型の大型のコーンに集めます。この装置で捕らえられる粒子は、プランクトンなどの生物の死骸や砂・泥などの鉱物粒子です。 粒子を調べることによ... 続きを読む

クジラ接近

2017年8月28日、北極海太平洋側のチャクチ海を北上中、クジラを発見しました。 この海域は北太平洋・ベーリング海から流れ込んでくる栄養たっぷりの水で豊かな生態系が維持されていて、クジラも餌を求めて回遊してきます。船のブリッジから遠くに潮を吹いているクジラを見つけたのですが、次第に近づいてきます。ついには船首のす... 続きを読む

最初の海洋観測点、Station 1 に到達

2017年8月26日午前7時、ベーリング海上の最初の海洋観測点 Station 1に着きました。 ワイヤーで吊るされた測器を海中に下ろすことにより、海水の流れ、温度、塩分、光の強さ、溶存酸素濃度、植物プランクトン(クロロフィル)の量などを計測します。また、測器の周囲を覆う36本のボトルにさまざまな深さの海水を採取... 続きを読む
西野茂人

西野茂人

JAMSTEC(海洋研究開発機構)で北極海の観測研究に従事。ここ数年は毎年のようにJAMSTECの海洋地球研究船「みらい」による北極航海に参加。2013年、2015年、2016年は「みらい」北極航海の首席研究員を務める。カナダ砕氷船の北極航海にも参加経験あり。地球温暖化や海氷減少に伴う北極海の物理・化学環境の変化と生態系への影響につての研究を進めている。